エイプリルフールの正しい過ごし方

今日は4月1日ということでエイプリルフールだ。

皆さんご存知エイプリルフールというのは嘘をついても許される日とされている。近年では個人や企業がこの日に SNS 上で嘘をつきまくっている。いわゆる今日は、世界規模の大喜利大会が開催されていると言ってもいい。

こうなるとどんな嘘をついても笑うことも驚くこともない。笑いというのは緊張と緩和と言われている。つまりその状況との落差が笑いに繋がるのだ。

例えば葬式でお坊さんがお経風に米津玄師の『LEMON』を歌えばウケるだろう。まさに緊張と緩和だ。

つまり笑いがないような場所で笑わせるというのが一番いい。バラエティ制作者の用語で言う『ハードルが下がっている』状態だ。

芸人のバイク川崎バイクが「知り合いがテレビ出てんのが一番面白い」と言っていた。これはけだし名言だと思う。知り合いというだけでこのハードルがぐんと下がる。

学校の人気者はお笑い芸人では通用しないと言われている。学校では知り合いばかりだ。つまりハードルが下がっている場所でもある。

こんな状態でいくらウケても、お笑い芸人というハードルが上がりに上がった場所でウケる保証はない。 地球の重力で戦い慣れたサイヤ人が、地球の重力10倍のサイヤ星で戦う純粋サイヤ人相手に敵うわけがないのだ。

裏を返せばウケるには、ハードルが下がった状態というのが重要である

ところがこのエイプリルフールというのはハードルが上がりに上がっている。だから芸人さんでエイプリルフールで嘘をつくという人はほとんどいいんじゃないだろうか。タレントさんでも俳優さんのようなお笑い本職をしてない人が、「実は結婚してます」などの嘘をつくことが多い。

まあ基本お祭り騒ぎなどで、こんなこと別に気にしなくてもいいんだろけど。

だがここで一つ素晴らしい作戦を考えた。

エイプリルフール以外の364日嘘をつき続け、エイプリルフールだけ本当のことを言うものだ。

狼少年ツイッターが があれば、まさにこれをやっている。

最後に何か嘘を書こうかと思ったけど、びっくりするぐらい何も思い浮かばなかった。

ハードルが高くなるって怖い。

 

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作家です。放送作家もやってました。第5回ポプラ社小説大賞特別賞を受賞し、『アゲイン』でデビュー。『22年目の告白ー私が殺人犯ですー』は20万部を超えるベストセラーに。他に『宇宙にいちばん近い人』『シンマイ 』『廃校先生』『神様ドライブ』『くじら島のナミ』『貝社員 浅利軍平』などがある。お仕事(執筆、講演)の依頼は、お問い合わせ欄まで。