NHKの『逆転人生・世界最大級のネット炎上』を見た。
ひょんなことがきっかけにネット上の誹謗中傷が爆発的に拡大することを『炎上』という。ついこの前も幻冬舎の見城社長のツイートが炎上していた。
逆転人生で取り上げられた唐澤貴洋弁護士は、ネット史に名を残すほどの炎上を経験した。殺害予告までされ、ジャスティン・ビーバーにつぐ世界二位の炎上を受けたのだ。
車が普及したことで人々の生活は便利になったが、その一方で交通事故で亡くなる人々も増えた。便利さと引き換えに、人類は事故という負の側面も引き受けてしまったのだ。
だがだからといって、「やはり馬車の時代に戻ろう」とは誰も言わない。文明とは逆戻りできないのだ。
ネットでの交通事故にあたるのがこの炎上だろう。正直会ったこともなく、何かこちらが直接被害を受けたわけでもないのに人を責め立てる感覚が僕にはいまいちよくわからないが、世間ではそれが少数派となっている。
「こいつは叩いてもいいやつだ」となると、集団で攻めかかる。それが真実かどうかなどどうでもいい。フェイクニュースだろうがなんだろうか、叩くきっかけがあればいいのだ。唐澤弁護士は不幸にもその被害者になってしまった。
唐澤弁護士はネット上だけではなく、実生活でも被害にあうようになる。さらに自分だけでなく、唐澤弁護士の両親にまでその被害が及び始める。
窮地に立たされるが、とうとう最大の犯人をつきとめる。なんとその正体は17歳の少年だった。
それを契機に他の犯人もつきとめることに成功し、炎上はようやくおさまったのだ。
まさにネット時代を象徴するような話で、興味深く見させてもらった。
今は誰もが唐澤弁護士のような目にあう危険性がある。そして被害者ではなく、加害者にもなる可能性もあるのだ。
まさに車と同じ構図だ。そういえば以前芸能人の不用意なツイートが問題になったとき、事務所のコンポライアンス講習で、「酒を飲んだらツイートするな」と教えられたそうだ。飲酒運転ならぬ、飲酒ツイートだ。
こうなるとネット免許、ネット保険などもできそうだ。
じゃあ最近問題になっている高齢者の暴走運転もネットで起こるようになる。つまり高齢者のネット暴走だ。
あと数年後には、この高齢者ネット暴走が話題になっている気がする。
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